2011年5月1日日曜日

この本を読んだ後・あらためて国会議員の出身大学を眺めてみた

国会議員出身大学ランキング

1位 東京大学   144人
2位 早稲田大学   84人
3位 慶應義塾大学 77人
4位 中央大学    34人
5位 京都大学    29人
6位 日本大学    27人
7位 明治大学    16人
8位 上智大学    13人
9位 東北大学    11人
9位 一橋大学    11人

(注)在籍数は2008年現在
(出典:朝日新聞出版 2010年大学ランキング)

なぜ日本では国会議員の信望が薄いのであろうか

およそ日本人ほど国民が政治家を信用していない国は他にないのではあるまいか。

首相であろうが大臣であろうがまるで信望もなければ人気もない。

まあ最近で言えば小泉首相ぐらいが一時期人気を集めたぐらいだろうか。

いわゆる「ロウメーカー」とも呼ばれ法を作って国をつかさどる国にとっての超VIPであるはずの政治家が民衆に重んじられないのは考えてみれば随分おかしなことである。

その原因は果たして当の政治家側に問題があるのか、それとも彼らを軽んじる民衆側にあるのだろうか。

しかし私自身がもしそうであったとすれば、今後はそうした姿勢をあらためてもっと政治家に対して尊敬のまなざしを向けていかなければいけないと最近になって思い始めたのである。

それは最近2人の政治家が共同で書いた本に非常に感銘を受けたからである。

その本は「国会議員の仕事」というタイトルの新書である。

参議院議員の林芳正氏と衆議院議員の津村啓介氏が共著で出版した本である。

議員になる前は同じ道を歩んだ二人

林義一氏は1961年生まれの49歳の自民党中堅議員、もう一方の津村啓介氏は1971年生まれ39歳の民社党の若手議員である。

林氏の方は短命であった福田内閣で防衛大臣を勤めた中堅議員期待の星であり、また津村氏は菅内閣で政務官を勤める民社党若手のホープである。

出身大学は二人とも東京大学.

林氏は父親が政治家でありながら二世議員を嫌って最初はその道を選ばず商社マンになった。

商社マンとして5年間の海外駐在などの経験を経て、思うところあってハーバード大学へ留学し、その後政治家へと転身した。

一方の津村氏は日銀に10年弱勤めた後英国オックスフォード大学へ留学しその後民社党の「公募議員」として政界へとデビューしたのである。

二人とも東京大学を出た後は実業界で経験を積み、その後欧米の名門大学へ留学を経ての政界入りという点でまったく同じ経歴をたどっている。

何げなく読み始めたこの本であるが、二人とも国政に関わる諸問題に真正面から取り組んで一生懸命勉強しながら問題解決へと取り組んでいる様子が良くわかり、その熱意がひしひしと伝わってくる。

当然とは言え,二人とも政治家にふさわしくすこぶる頭脳明晰であるということも読んでいて良くわかる。

それに読者に政治のことをわかりやすく説明しようとしているの点にも好感が持てる。

若手の津村氏は銀行マン出身であるだけに自身の政治資金管理の様子なども詳しく書いており、政治と金の問題に対してガラス張りで臨もうとしている姿勢が良くわかる。

また林氏も父親が高名な現職国会議員であるにもかかわらず、そうした親に頼ろうとする態度が少しもなく、「自分は自分」とはっきり独自色を出そうとしていることに好感が持てる。

やはり東大は誇るべき大学である

さてここまで書いてきたが、結論として言いたいことは、本日のテーマにあるように政治家の出身大学でダントツでトップの座に君臨している東京大学はこの二人に見るように、やはり日本が誇るすばらしい人材を輩出し続けている世界に誇るすばらしい大学ではなかろうかということである。

大学ランキング世界21位は決して伊達ではないようである。

 参考文献「国会議員の仕事」中公新書

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