2012年1月31日火曜日

本は買って読むより借りて読む ・ あらためて強調したい図書館の効用



一年に少なくとも100回以上は図書館に通っている。

そのことを知人に話すと、「いいですねえ、そんなに暇があって」という。

それを聞いた私としては少し不満が募る。

なぜなら、知人が言ったことは半分は当たっているが、もう半分は間違っているからだ。

「そんな暇があっていいですねえ」 というが、はたして人は暇があったら図書館へ行くものだろうか。

今、わが国はかつてないほどの高齢化社会をむかえており、65歳以上の人口は実に全体の25%にも達している。

数にして約3000万人になる。

この内、まだ何らかの仕事に携わっている人も多いだろうから、それを差し引いて、仮にそのうちの半分ぐらいが完全リタイアーしているとすれば、

今の世の中には、いわゆる暇な人と思しき層が1500万人にも及ぶのである。

これだと高齢者の2人が1人が"暇"だということになる。

でも、それだけ暇な人がいるはずなのに、図書館が高齢者であふれているということはまったくない。

そんな状況を目の当たりにしたわたしとしては、いったい"暇な高齢者はいったいどこへ行って時間をつぶしているのだろうか"と思うぐらいなのである。

そう思うほど、図書館で多くの高齢者を見かけることはないのである。

こんな様子から考えても、人は暇があってもそれほど図書館には行かない、と結論づけられるのである。

そうは言うものの、年間100回以上も図書館に行くにはある程度の暇は必要である。

したがって、暇がないと通えないが、暇があっても人は図書館へは行かない、となり、知人が言ったことは半分は当たってないということになるのである。

話が少しややこしくなったが、要するに言いたいのは、読書好きな人でないと1年に100回以上も図書館へは行かないということなのである。

現に60歳をとっくに過ぎているわたしにしても、生涯現役を合言葉に、いまだに仕事は続けているので決してそれほど暇ではない。

したがって年間100回以上も通っているのだが、ほとんどが土日祝であり、それで十分100回以上に達するのである。

すっかり前置きが長くなってしまったが、本論に入ることにする。

これまでのブログでも図書館のすばらしさについてはいろいろと書いてきた。

本日はそのすばらしさについて、読書環境と経済的見地の二つの面から図書館の利点について眺め、それにについて具体的に書いてみることにする。


図書館の利点について

第1の利点・雑念が入らず集中して本が読める

家や通勤電車などで本を読もうとしても周りの雰囲気に呑まれ、気持ちの集中ができず、雑念が入りなかなか進まない時がある。

だがそれが図書館だと最初のうちは雑念が入っても、辺りの静寂さと、熱心に読書にいそしむ周囲の人々の影響を受け、次第に集中して読むことができるようになる。

私は日ごろから読書という行為は決して誰もが簡単にできることではないと思っている。

とくに日常生活でこれを継続的に続けることはかなり困難が伴うことだとも思っている。

だからこそ、図書館へ行き、本を読むための環境が整ったところで、無理やりに自分を読書に追い込むことが必要なのだ。

そうすることによって次第に、途切れない継続的な読書習慣が身についてくるのではないだろうか。

第2の利点・自分で購入できないような高価な本も自由に読める

本屋で読みたい本を見つけても、価格面で購入を断念することがあるが、図書館ではそんな心配はまったくなく、どんな高価な本でも借りて読むことができる。

第3の利点・選択ミスが起こっても購入したものと違って何も損失が生じない

本屋では購入した本は、時として選択ミスが起こり、せっかく買ったものでも読まないで放置するものもあり、そうした場合は金銭的な損失が生じるが、図書館で選択ミスがあっても、借りたものを読まずに返すだけで、何ら損失は無い。

第4の利点・新刊書もたくさん読める

一般的に図書館の本は古いと思っている人は多い思う。たしかに蔵書の多くは古いもので占められている。しかし最近はそうとばかり言えない。

特に中央図書館のような大きなところになると、新刊書の数は驚くほど多い。私が通っている姫路市立城内図書館には、入るとすぐ新刊コーナーがあり、そこには常時200冊ぐらいも新刊書が並んでいる。

その中には、まだ誰も手にとってない出たばかりの本もあり、そうしたものもどんどん貸し出している。したがって買って読むのと何ら変わらず、多くの新刊書を簡単に手にすることができるのだ。

0 件のコメント: