2012年3月12日月曜日

なりふり構わぬデパートの商法 ・ なんとメインエントランスのすぐ横で”玉ねぎ、じゃがいも”など野菜の安売り



このごろのデパートと言えば、店内に百円ショップや食品スーパーを取り込むなどして、高級志向の殻を破って大衆性を取り入れようとしている所が多い。

でもそこはデパート、いくらなんでもここまですることはないのでは思わせる光景に先日出会った。

ある日のこと、開店間もない駅前のデパートの横を通りかかると、人通りの多い通路に面したそのデパートの正面入り口のすぐ横に、まるで下町の市場のように、ジャガイモや玉ねぎなど野菜を大積みにした屋台が並べられており、その前では店員が大声で客を呼び込んでいるではないか。

その光景を目にして、いったい今どこにいるのだろうか、と一瞬妙な気持ちに包まれた。

それもそうだろう。なんと言ってもそこはこの街を代表する駅前の繁華街に位置するデパートなのである。

その華やかであるはずの正面入り口のすぐ横に、どうして野菜の安売り屋台なんかを並べなくてはいけないのだろうか。

いくらデパート不況の昨今とははいえ、ここまでやることもないだろうに。

一昔前と比べて今は大衆化されたとはいえ、やはりデパートはデパート。

一歩中へ入れば高級ブディックもあれば、宝石売り場もある。

今でも高級志向の客の要望に応える売り場はちゃんと残っているのである。

そんな高級志向の客も出入りするかもしれない正面エントランスの前で、のこともあろうに野菜の
安売りはないではないか。言い方を替えれば"何を血迷ったか"という感じである。

これでは、張り込んでパリッとしたブランドもののスーツでも、と勇んでやってきた客も驚いて逃げてしまうのではなかろうか。

これを企画ミスと呼ばずになんと呼ぼう。

だいいち、企画の意図がまるで分からない。人を呼ぼうという気持ちは分かっても、市場ではないのだから、野菜で客を釣ろうということ自体が間違っている。

もしそれをやるのなら地下の食料品売り場でやればいいこと。

何もメインエントランスの横に野菜を並べることはない。

"大失態"とはまさにこのことである。

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