2012年8月27日月曜日

読売新聞と朝鮮日報、日韓主要2紙に見る ・ 竹島問題に関する社説



竹島問題をめぐって日韓の関係が緊迫してきた。


昨日、一昨日もこの問題について、このブログでも取り上げたが、いま日本がとるべきは毅然とした態度だ。


その点今回の野田総理は立派だと思う。どうか今後も今の姿勢をとり続けほしい。そうすれば国民の信頼をある程度取り戻せるに違いない。


以下はつい最近の読売新聞と朝鮮日報に載ったこの問題に関する社説である。鮮明に出ている2紙の論調の違いを検証していただきたい。


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読売新聞と朝鮮日報、両紙の竹島問題に関する社説、論調比較

竹島・尖閣審議 民主は「配慮外交」を反省せよ (8月24日付・読売社説)

領土問題では、毅然(きぜん)として自国の立場を主張するとともに、平和的な解決を冷静に追求することが肝要である。

衆院予算委員会で外交に関する集中審議が行われた。李明博韓国大統領宛ての野田首相の親書を韓国政府が返送すると発表したことについて、首相は「あまりにも冷静さを欠いた行動」と不快感を表明した。

親書は李大統領の竹島訪問に遺憾の意を表する内容だが、それを返送するのは外交慣例上、極めて非礼であり、看過できない。どんなに主張が対立しても、外交には最低限守るべきマナーがある。韓国の対応は一線を越えている。

政府は強く抗議すべきだ。ただ、その際は、外交儀礼をきちんと守って対応することが大切だ。

玄葉外相は予算委で、竹島の現況について韓国が「不法占拠」していると強調した。民主党政権は岡田外相以降、韓国側への配慮から「法的根拠のない支配」と表現しており、玄葉外相が初めて「不法占拠」との表現を用いた。

あまりに遅きに失している。国家主権に関する問題でさえ、相手国を刺激しないという民主党政権の過剰な「配慮外交」が、日本は簡単に譲歩するという誤解を韓国側に与えたことは否めない。

いわゆる従軍慰安婦問題でも、賠償請求権問題は完全に解決しているのに、前原政調会長が新たな「人道的措置」の検討を表明したことなどが、韓国側に誤った期待感を抱かせた可能性がある。

政府は一連の経緯を反省し、今後の対応を検討すべきだ。

野田首相は予算委で、李大統領の天皇陛下への謝罪要求発言について、謝罪と撤回を求める意向を表明した。韓国外交通商省報道官は、玄葉外相の「不法占拠」発言の撤回と再発防止を要求した。

日韓関係は今や、「負の連鎖」に入り始めている。竹島問題で対立しても、日韓関係全体が悪化するのは避けたい。日中韓の自由貿易協定(FTA)交渉など実務的な協議は継続するよう、日韓双方が努めることが重要である。

集中審議で自民党は、政府が香港活動家による尖閣諸島不法上陸を阻止できず、公務執行妨害罪を問わなかった点を追及した。

領土問題では本来、オール日本の体制で外交を展開することが望ましい。自民党が政府の揚げ足取りに終始するようでは困る。

日本の主張を国際社会に積極的に発信し、学校での歴史教育を充実させるなど、超党派で取り組むべきことは少なくない。


(2012年8月24日01時23分 読売新聞)


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日本の挑発には決然と、対話には柔軟に対応せよ(朝鮮日報、日本版2012/8/26)

野田首相が24日、李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島(日本名:竹島)訪問に対し「日本の主権を侵害した事案」だと非難し「固有の領土の主権確保のために不退転の決意で臨みたい」と主張した。

野田首相は前日、李大統領の天皇謝罪要求発言について「かなり常識から逸脱している。謝罪し、これを撤回すべきだ」と述べ、衆議院でも「非常に無礼な発言であり、決して容認するわけにはいかない」という内容の決議案を通過させた。

また日本の外務次官は、独島リレー水泳に参加した俳優ソン・イルグクに対し「今後の来日は難しいだろう」と述べた。

天皇の問題となると、理性を失い集団的に判断力を失って行動していた第2次世界大戦以前の日本の姿が、昔の映写機を回しているかのようにそのまま再現されている。

実際にこのような現象は、日本が敗戦し米国による外形上の民主主義が導入された1950年代と60年代にも起きていた。

天皇批判を連想させる小説を掲載したとして、極右団体が雑誌社の社長一家を刺殺した事件からも分かるように、日本社会には隠された裏面があった。韓国の大統領を侮辱しておきながら、天皇に対する発言は、たとえ一言であっても聞き捨てならないという日本政府の態度も同様だ。

日本の外務省は23日、野田首相が李大統領に宛てた親書を返送しにやって来た韓国の外交官を、警備員に正門で阻止させ立ち入りを拒否した。

日本政府は、このような外交的非礼について、もともと韓国が首相の親書を受け取ることさえしないという非礼を働いたことに対する措置だ、として強硬な態度を取っている。

しかし、それ以前に日本は外交の常識を差し置いて、韓国の大統領に送る親書の内容を、相手が見もしないうちに公開した。

さらに野田首相は親書に、李大統領の独島訪問について「李大統領が島根県竹島に上陸した」という侮辱的な表現を3回も記載していた。

これは、韓国の大統領と韓国の国民全体に対する挑発だ。日本は戦前、日中戦争を起こすため事前にシナリオを作り、盧溝橋で日本軍が日本軍に対し発砲し、その責任を中国に転嫁、開戦の名分とした。

日本の首相の書簡問題をめぐって悪ふざけをする手法は盧溝橋事件を思い起こさせる。


日本の姿のあちらこちらに、最近の日本とは異なる、かなり陰惨としたうねりが目立ってきている。

国内に蓄積した不満を攻撃的な対外政策を通じて発散しようとする日本特有の政治パターン、特に中国やロシアなどの強大国の代わりに、韓国をまな板の上に乗せようという下心が露骨に見える。

国会の韓国非難決議案に韓国との関係を重視してきた公明党までもが加勢し、日本のメディアは「民主党政権の行き過ぎた『配慮外交』が、韓国側に日本は簡単に譲るだろうという誤解を与えた」と書き立てるなど、日本の民族主義の濁流が、再び噴出する危険な場面を再認識させられる。


朝鮮日報日本語版 2012/8/26

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