2012年10月5日金曜日

【シリーズ全5回】  百花繚乱! ・ ネットビジネスはどこへ行く


【第3回】 ネットビジネス業界の現状と未来


「アマゾン」と言えば、いまや知らない人がいないほど有名な米国ネットビジネス界の雄である。

こんな桁違いに大きいネットビジネス企業はともかく、わが国のネットビジネスの現状はどうなのだろうか。

例えばネット取引でもっとも大きなウェートを占めるといわれる物品販売で、2011年度のネットをメインにした通販の売上は5兆円を突破した。

もちろんすべてがネットを介在したものではないが、前年比9.0%と言う高い伸びはネット通販の影響が大であることは言うまでもない。


あらゆる物の販売活動が停滞している中、ネット通販だけは今後もその規模をますます拡大していくことは間違いないと関係者も見ている。

物品販売がネットビジネスの主流を走ることは事業規模的に仕方ないことだが、このシリーズ第1回目の記事でも挙げた、いわゆる比較的遅くネットビジネスに参入してきたその他のビジネスは今後どうなっていくのだろうか。


野村総研が2年前に予測した数字では、2015年におけるネットビジネスの市場規模はモバイル通信の急拡大によりその取引額は15兆円に達するとされている。この額は2010年の約1.5倍である。 



ネットビジネスの中で期待されるサイト売買のかたちとは?


これまでのM&Aというのは主に企業そのものの売買であったのだが、インターネットがこれだけ巨大なものに成長してきた現在では企業そのものだけでなく、その企業が持つウェブサイトの売買であるサイトM&Aというと言う商取引もまた欠かせないビジネスになってきた。


またそのターゲットは企業だけに留まらず、長年にわたって大切に育ててきた価値あるサイトを保有している個人も多くいて、そのサイトが商品として換金できると知れば多くの人がこの市場に参入してくることは必至である。


さらに今あるサイトだけでなく、今後この市場での売却を目指して新たに有益で価値あるサイトを育てていくという新たなトレンドも生まれてくるに違いない。

したがってネットビジネス全体の規模拡大に伴って、このサイト売買もますますその価値を高め、市場規模をさらに拡大していくに違いない。


そうした未来予測に立って、サイト売買関係者は今一度この市場における管理の方向性を見直して、不明な点のない透明で公正な取引方法確立のために尚一層の努力を惜しんではならない。


その具体的な内容は ・市場の透明性 ・公正かつ適正な価格の設定 ・第三者機関による売買方法や売買価格の調整など、こうしたテーマの確立と整備が急務である。

それによってこのビジネスの未来がより明るいものに一歩近づいていくことは間違いない。


  《シリーズ5回と銘打ってスタートしたこの記事ですが、都合により今回で終了します》





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