2013年3月29日金曜日

前代未聞の卑劣な事件 ・ ふられた腹いせ 女性の靴に毒塗る 足、壊疽起こし切断


しかしこれは前代未聞の猟奇的な事件である。いかに腹いせとは言え、こんな卑劣な手段を使った事件など、これまで聞いたことがない。


珍しいだけに、今後まねをする輩が出なければいいのだが。


以下はスポニチアネックスと読売新聞の記事である。

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ふられた腹いせか 

 女性の靴の中に猛毒の化学薬品「フッ化水素酸」を塗り、左足を壊疽(えそ)させる重傷を負わせたとして、静岡県警捜査1課と御殿場署は28日、殺人未遂の疑いで山梨県山中湖村の会社員深沢辰次郎容疑者(40)を逮捕した。

フッ化水素酸は硫酸より強い腐食性を持ち、事故による死亡例も多数報告されている。

深沢容疑者は事件前、女性に交際を申し込み、断られていた。  

逮捕容疑は昨年12月5日ごろ、静岡県内の勤務先で同僚の40代女性のスニーカー内にフッ化水素酸を塗り殺害しようとした疑い。「身に覚えがない」と、容疑を否認している。 

県警や御殿場署などによると、女性は当初、靴に薬品が塗られていたことに気付かず、履いて帰宅。途中で左足に異変を感じ、病院に駆け込んだところ、足の指などが壊疽していたという。 

女性は足指を切断するなど約3カ月の重傷。命に別条はないものの、歩行困難で現在も入院中。

症状に違和感を持った病院側が県警に通報した。 

県警によると、深沢容疑者と女性は県東部の小山町にあるカーボンメーカー(東京)の研究所に一般職として勤務。

同社ではフッ化水素酸を、実験用測定装置に付いた薬品の洗浄に使っており、深沢容疑者が管理していた。 深沢容疑者は女性に好意を抱き、交際を申し込んだ。しかし、女性は特別な感情を抱いておらず、断ったという。

県警は、受け入れられない恋心が募った末の犯行とみて、詳しい動機や経緯などを調べる。

捜査関係者は「恋は盲目とは言いますが、いくら何でも行き過ぎ」と驚きを隠せない。 

フッ化水素酸は毒劇物法で毒物に指定される物質。同物質を製造している都内の薬品メーカーは「猛毒の扱いを受ける大変危険な物質」と説明。

人体組織の腐食性、浸透性は極めて高く、体内でカルシウムと反応し、とがった結晶に変化することで激痛を引き起こす。 

同メーカーによると「一般論としては、痛風をさらに痛くしたイメージ。薄い溶液でも、指先に触れると爪の間から浸透し、激痛を感じる」という。さらには細胞を壊死(えし)させ、低カルシウム血症などを引き起こし死亡することもある。 

日本中毒情報センターによると、経口摂取した場合の致死量は最少1・5グラム。また体重1キロあたり20ミリグラムの摂取で死に至るという。皮膚に触れたケースでは、濃度100%のフッ化水素酸が体表の2・5%に触れ、10時間後死亡した例がある。 

▽フッ化水素酸 フロンガスの原料になるほか、ガラスのつや消し、金属の酸洗いなど工業用に広く用いられる。

体の一部に触れただけで毒性が全身に作用し、重篤な場合は心室細動や、けいれんなど神経症状を引き起こす。

皮膚にかかった場合、濃度20%以下の場合は24時間経過して痛みが出ることもあるが、治療を怠ると組織破壊が進行する。

82年には東京都八王子市の歯科医院で、歯を強化するフッ化ナトリウムと間違えて水溶液を塗られた女児=当時(3)=が死亡した例もある。



スポニチアネックス 2013  3月29日


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靴に毒物塗られた女性、昨年10月にも重傷被害


毒物の「フッ化水素酸」を塗られた靴を履いた静岡県の女性が昨年12月、左足の指を切断する重傷を負った事件で、女性が昨年10月にもフッ化水素酸を内側に塗られたブーツを履き、右足に重傷を負っていたことが28日、捜査関係者などへの取材でわかった。


 静岡県警は、殺人未遂容疑で逮捕した同僚の会社員深沢辰次郎容疑者(40)(山梨県山中湖村平野)が関与した可能性もあるとみて、関連を調べている。


 静岡県警のこれまでの調べでは、深沢容疑者は昨年12月5日頃、同県東部の勤務先で同僚の40歳代女性の靴の中にフッ化水素酸を塗り、女性を殺害しようとした疑いが持たれている。女性は左足の指5本が壊死(えし)した。


 捜査関係者などによると、女性は昨年10月にも、勤務後にブーツに履き替えた際、しばらくして右足に痛みを感じ、病院で治療を受けたという。女性は全治1か月以上の重傷で、職場復帰した直後、今回の事件の被害に遭ったという。


(2013年3月29日07時38分 読売新聞)

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