2015年10月4日日曜日

空前の人手不足時代の到来で、 「お客さま」の前に考えるべきは「従業員さま」なのでは


人手不足のいま,大事なのはお客様でなく従業員様 ?

某牛どん店が人手不足のため、長期に渡って夜間営業の休止に追い込まれたことがひところ大きな話題になりました。

空前とも言われる昨今の人手不足を象徴するような話です。

少子高齢化が極端に進んできたわが国では働き手が少なくなるのは致し方なく、今後労働人口は縮小の一方をたどって行きます。

それをよく表すように長い間コンマ以下であった有効求人倍率はついに「1」を越しました。

つまり、求人数が求職者数を上回ってきたのです。

この原因は景気が回復してきたこともありますが、それ以上に働き手の減少による理由の方が大きいようです。

つまり働き手の絶対数が不足してきたのです。

高齢化と人口減少社会が急速に進展している今のわが国では、起こるべきして起こったことに違いありません。

これは決して一時的な現象ではなく、今後何十年も続くことです。つまり有効求人倍率は今後ますます数字が大きくなり求人数が求職数を上回って人手不足はこの先もっと深刻になっていくと予想されているのです。


これからは「従業員様は神様」という発想が必要

こんな時代には発想の転換が必要です。

どんな転換かと言いますと、人手、つまり働き手に対する考え方を変えるのです。

大方の商売ではこれまで長い間お客を第一番に考えてきました。それをよく表すのが「お客様は神様です」という発想です。

商売はお客様あってこそ成立つもので、その他すべての条件はお客様の次ぎにくる、という考え方です。

しかしこうした発想を考え直さなければいけない時代がやってきたのです。

それは空前の人手不足でお客様が来てくれても、従業員がいないため営業ができなくなったからです。

人手不足で休業に追い込まれた前述の某牛どん店がこのことをよく示しています。

こんな時代に、はたして「お客様は神様」としてお客ばかりを奉っていて良いのでしょうか。

いま大事なのはお客様以前に従業員様のほうではないでしょうか。

つまり、いまやお客と従業員の優先順位を換えなければならなくなったのです。発想の転換とはこのことなのです。

要するに空前の人出不足の今は、客より従業員の方を神様として奉らなければいけない時代になったのです。

これまでのような「客あっての商売」から「従業員あっての商売」という風に発想を転換するのです。

したがって人手不足が続くと予想される今後しばらくは「従業員は神様です」という考え方が尊重されなければいけないのです。

いつの時代も人に必要なのは、「機を見るに敏」な発想の転換ではないでしょうか。

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